2012年10月24日

第611章 新穂高〜奥穂高〜西穂高〜新穂高 縦走 vol.2

vol.2を書いている途中に消えてしまって・・・気持ちが若干下がってしまいましたが気を取り直して。

本当にノンフィクションなんでいろんなことを想像したね。
しかしまだまだガレ場は続く・・・

本当に心折れそうになるくらいに・・・
山荘も見えないし・・・
マークだけを頼りにひたすらペースコントロールできないようなガレ場。
8時までに辿り着くことだけを考えてひたすら登っていく。

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そして山荘が見えてくると元気が出るんだね!
見えてから30分。奥穂高山荘到着。
時間は7:50。
予定通りだね。

ここでストレッチ&休憩タイム。
プラン通りの時間で一安心。

奥穂高山荘HPより以下は抜粋

10.9 積雪はほぼ消えましたが、稜線上などで日陰部分には凍った雪が残っている可能性があります。また、   今後は雪の季節となります。登山計画は状況により柔軟な変更ができるものにし、長時間の行動を伴う   計画については、よくご検討ください。
10.7 10月7日、奥穂高岳は冠雪しました。本日朝5時30分時点で、山荘前の積雪は3〜5センチ。滑り   やすく、雪が薄いのでアイゼン等はほとんど効かない状態です。稜線上は大変危険と、山岳警備隊と共   にお伝えしています。また、ザイテングラートより上も現時点(本日朝5時30分)では積雪してお    り、同様の状態です。
10.2 「上高地から1日で来る」「奥穂〜西穂ルート」などの長い行程は、この時期、夏よりさらに危険を伴   います。よくご検討ください。


だって。
でも当日は晴天だった!風もないし寒さも感じない!
この時期に縦走チャレンジするにはこれ以上ない条件がそろった天気だったと思う。

奥穂高山荘にはすごい人がいることに驚いた。
白出沢からは一人しか出会わなかったのに山荘前はこの状態

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奥穂高山荘は上高地からが来る人が多いみたい。
そして槍ヶ岳、西穂高など縦走コースでもここは中間地点みたいな感じなのかな。

そして景色も素晴らしかった。

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どこみてもきれいなんだよね!
そして入念に股関節、大腿四頭筋、腓腹筋などストレッチ&マッサージなど30分くらいしながら休憩したと思う。

ここからが登攀していくわけだし。痙攣などは致命傷。
意識とは無関係に痙攣はコントロールできない。
そんな不安を抱えながら奥穂高山頂目指して歩き出す。

奥穂高山頂はすぐに着いた
でも軽い痙攣は止まらない。
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登れなかった槍ヶ岳をバックに

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そしてここから馬の背、ジャンダルムと向かう稜線となり緊張感が出てくる。
足は大丈夫なのか。不安がある中で万が一のことも考えてしまう。
そろそろ出発しようかと思ったとこでバディが
「なべさん、これ飲んだらいいですよ」
って差し出してくれたのがアミノバイタル3600
登山するほんの数日前に山岳ガイド協会の研修会に参加した時サンプルで配られていたアミノバイタルをみて山岳会に所属する先生(と陰で呼ばせてもらってます)がこれ効くらしいよって言ってたことを思い出した。

なんでバディが持ってるのか不思議だったんだけどね。
それが本当に嬉しかったね!

うおりゃ〜〜〜〜〜

飲んだ後は元気になったような気がしたよ。
単純な俺。そんなとこ自分でも好き。

次は馬の背へ向かうんだけどここからが一番緊張感が必要とされるところ。
ここを縦走するために苦しいガレ場や朝早く登ってきたと言っても過言ではない!
ここから縦走するためにきたわけだし!

出発じゃ!!

そして馬の背に向かう途中で向かいから一人の青年が歩いてきた。
向かいから歩いてくるって事はジャンダルムを越えて馬の背を渡ってきたに違いない!!

そして山ではすれ違う人と挨拶することがなぜかマナーとなっているんですね。
たしかになぜか仲良くなれるですよ。

そして普通に声をかけたんです。
「こんにちわ!馬の背から来たんですよね?」
そしたら
「実は西穂高縦走しようと行ったんですけど馬の背をみて時間が間に合わないと思ったことと怖かったから戻ってきたんだよ」
「俺らも縦走するんだよ!時間も計画通りきてるしせっかくここまできたのなら行かない?」
って誘ったらやっぱりチャレンジすることになり一緒に行くことになったんですね。

彼は富山県で警察官として頑張っているらしい。
話しているだけで好青年って感じが伝わってくる人だった。

稜線上では常に緊張感が張りつめる。

奥穂高から10分も歩けば馬の背に着いた。

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一番難所と言われている馬ノ背。
ここを越えるのにどれくらいの時間だったんだろう。
時間の感覚もないしザックが重いとか寒いとか暑いとかそんな感覚すらない。
とりあえず手と足に集中することだけ。
万が一があれば滑落死。
恐怖心が襲ってくる。周りの景色を見ることも出来ない。

いつの間にか馬の背を通り過ぎて次に目指すは憧れのジャンダルム。
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ジャンダルムの手前まで来た時、西穂迂回ルートとジャンダルム山頂へ直線的に登攀するルートの分岐点へ。
せっかく来たんだから登攀コースを選択!細いロープが下がっているだけ。
登れそうな岩場でないような気もする。

一緒になった彼がまずチャレンジしてるのを下から見守ったんだけどロープを掴んだはいいけど次の手が伸ばせない。もう一段上の岩に手を伸ばせないといけないなぁ〜と見ていた。
「ここ避けた方がいいですよ!無理です!迂回しましょう!」
と降りてきた。
やはり自分でチャレンジしないと納得できなかったのでチャレンジした。

ロープを掴み足場を探すとロープを固定する小さい金具がありそこに足をかけもう一段上の岩場に
手をかけることができた。難しかったのはそこだけで気が付けばあっけなくジャンダルム山頂!!
それに続いて全員、同じルートで上がってきた!
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ジャンダルムからの景色も格別
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憧れだったジャンダルム!
しかしあっけなく登ってしまったことに??って感じもあったけど。
嬉しかったけどね!

ここからは西穂高を目指すだけ!

ここまでで気付いてたことなんだけど途中で合流した青年は登山の経験が2年くらいなんですがペースが早いんですよね!こちらを気遣っている感じもあったので
「ここからはお互いのペースで行きましょう!」
ってここでお別れすることに。
その彼から
「2人に声掛けられなかったら引き返していましたよ。一緒にここまで連れてきてくれてありがとう!」
って言われてお互い写真撮って握手をしてまたどこかで会えたらいいね〜なんて言いながら別れました。

彼とは山で出会い、同じリスキーな稜線を歩きそれを乗り越えて一緒に達成感を味わった仲だからこそ握手して別れたいと思う。ただそれだけなのに太い絆ができたような気もする。
非日常な世界で非日常な経験をしたんだからとても親近感を持てるんだよなぁ。
富山で警察官として頑張ってんのかなぁ〜ってふと思い出す。

そんな魅力も山にはあるんだよね〜。
10時過ぎにジャンダルム出発!

西穂高には何時に着くんだろう。第607章 新穂高〜西穂高
にも書いたけど西穂高山頂まで行けなかったんだね。

だから西穂高まで行けばなんとか時間を逆算できると思ってた。
遅くても14:00までには着かないとロープウェイの最終便には間に合わないと考えてた。

ジャンダルムから西穂高の間はまったく予想できてなかった。
計画の建て方が甘かったと感じたね。焦る気持ちばかり出てくるから。

とりあえず歩き出したけど前に立ちはだかるピークはすべてペンキでの○×がほとんどなかった。
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右からまわるのか左からまわるのかすらわからない。
ピークがそびえ立つ前で立ち止まり上をみてルートをイメージするしかない。
それが経験値の差なんだろうな。
だって見ていても正直わからない。
登れるルートは間違いなくあるはず。でも一つずつの岩を手と足で確かめながら三点支持で進むことしかできない。思った以上にハードで体力と気力が失われていく。そして焦りも出てくる。

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2012101411040001.JPG


自分の経験のなさを感じた。そしてどれだけ越えたら西穂に着くのかもわからない。
地図も車に置いてきて持ってなかった。これも準備の甘さだと思った。

その中で死を感じる経験をした。
同じようにルートを見つけられない中で感覚だけで進んでいった。
ピークの真ん中当たりで浮き石が増え始めてきた。
?!
と感じた瞬間動けなくなった。

それはどの岩を掴んでも浮いている。
そして大きな岩でも少しの力でも動く。
その時掴んだこぶし大の岩が崩れその周辺の岩も崩れてきた。
その下には自分の右足があり足に当たりながら足下の岩にもぶつかりさらにぶつかった岩も崩れた。
奇跡的に足を乗せている岩は落ちなかった。

なんとか安全な所まで戻った。
生きた心地しなかった。
時間にして1分くらいかも知れない。
結果的に正規ルートは左右反対側だった。

岩場の怖さを感じた時でした。
もし落ちていたら・・・もちろん無傷ではないだろうし死んでもおかしくない高さだった。
ここでも反対されたのに押し切ってきてしまった事に対する後悔を感じた。
そこまでしてきたのだから無事に降りないといけないプレッシャーも感じていた。

体力的にも精神的にも一番しんどい時だった。
西穂高もまだ見えない。
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そして天狗岳に11:20到着! 全然笑えてないです!!
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写真だけ撮って焦ってるからすぐ出発!
2012101411570003.JPG先が見えないと思って登ったピークから!!
見えた!!西穂高山頂!!時間的にも問題なし!!
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ついにきました!!
13:10 西穂高山頂!!
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これはしっかり笑えてる!そりゃ安心感と達成感とが入り交じったからなぁ!
もうあとはなんとかなるって思った瞬間でしたね。
しっかり休憩したね!

このあとはほとんど一度きているルートだし迷うことも時間の心配もする必要ないし!
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そしてピラミッドピーク再び!!13:50
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西穂高独標 14:10
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丸山 14:45
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西穂高山荘 15:00

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意外と西穂高山頂から山荘まで2時間弱。
疲れもピークでガレ場が続くしハードだったなぁ。

そして新穂高ロープウェイ乗り場まで2km。
45分くらいかかったかもしれん。
この樹林帯もしんどかった〜
もう西穂高山頂からは早くゆっくり休みたいと思って飛ばしたね!!

ロープウェイについたのは4時過ぎだったかな。


結果的に無事に縦走することができましたが達成感と後悔とが入り交ざり複雑な感じでした。
いろんな経験したことは良かったんだろうけど同じ経験値の人には間違いなく勧めたくないコース。
止められたことが気象条件だけでなくあれだけの条件の整った中でも
経験の足りなさを思い知らされた縦走となりました。

たくさんの人に支えられての縦走だったってことです!
ありがとう!

posted by 三代目 at 20:53 | Comment(0) | TrackBack(0) | 登山 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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